大波さん

ここ「深川屋台村」は、”東京のビルの屋上にブドウ園を作る”という地域活性化のための緑化計画からはじまり、”そこに飲食店を加えてみてはどうか”というアイデアから、2018年に私たち「深川ワインガーデン」が、約100本のブドウの苗とともに赤札堂のテラスに作られました。その後、”ここをもっと地域の方々が気軽に立ち寄れるような親しみやすい場所にしたい”という想いからさまざまなジャンルの飲食店と協力をすることになり、そうして出来上がったのが、今の「深川屋台村」です。それでは少しずつですが、屋台村にあるそれぞれのお店や特徴についてご説明していきますね。

• 「深川ワインガーデン」では、ここ深川で作られたワインを飲みながら、簡単な軽食もお楽しみいただけます。東京の下町で作られた、新鮮な赤・白・オレンジ・スパークリングワインなどのワインをぜひ飲み比べてみてください。
• 本場沖縄は那覇で古民家カフェを運営していた経験を活かし、伝統的な沖縄料理ではなく、”ネオ沖縄料理”とスパークリングワインが楽しめます。 スパークリングワインと相性が良い小鉢料理と、軽めの赤ワインと相性の良い煮込み料理を中心としたメニューをご堪能ください。
• 「深川屋台村」には、約100本のブドウの苗が植えられています。将来はここで育ったブドウをワインにして、それをワインガーデンで楽しんでもらう、という場所にしたいと考えています。
• 「深川ワインガーデン」のワインが作られているのがここ、深川ワイナリー東京です。レストランも併設されており、ワインの試飲とともに、旬の食材を用いたアラカルトをお気軽にご注文いただけます。また、こちらはご予約が必要ですが、土・日・祝日にはワイナリー見学も実施しているんですよ！

「深川屋台村」は、深川で作られた”ここでしか飲めないワイン”を売りにしつつ、地元の方々をはじめたくさんのお客様が気軽に集まれる場所になれば、と思っています。深川に住んで数年経ちますが、人情の街という評判通り、人のつながりの強さを感じます。飲み屋に集まる人たちの交流がとても温かく、この交流を屋台村でもしていただければ、と考えています。これから暖かくなってくるので、屋台村も盛り上がってきます。ぜひ皆さんで遊びにいらしてください！

ワインを海底に沈めて寝かせる「海中熟成プロジェクト」の挑戦！

ワインは寝かせることでおいしくなるといわれています。では、海底に沈めて寝かせたワインはどんな味になるのか？そんな疑問から端を発し、江東区にキャンパスを持つ東京海洋大学と連携して研究を行っているのが「海中熟成プロジェクト」。ナイロン袋に包んだ深川ワイナリー東京の赤・白・スパークリングワインそれぞれを東京湾に沈め、約半年後に引き上げます。さて、通常の熟成に比べて、海中に沈めたワインに違いが出るのでしょうか？

専門家も驚く変化が！

引き上げたワインは、ソムリエやワインショップのバイヤーが集まりテイスティングを行いました。色、見た目、香りや舌触り…引き上げたワインを飲み比べたその道のプロたちは「正直驚いた。全く違うワインになっている」という感想を述べています。海洋大学ではこの変化が起こった理由を研究しましたが、引き上げ前と後のワインでは成分に変化は見られませんでした。海中のエタノールと水分子が結合し、甘みや渋み、酸が一体となりまろやかさが増したのではないか、海底の音波や温度条件に影響を受けたのか…など、さまざまな仮説が浮上しましたが、まだ結論が出ておらず、今後もさらにおいしいワインを造るために、今も研究を続けています！2020年5月には、19年度末に沈めたワインの引き上げを予定。引き上げたワインの一部は「深川ワイナリー東京」のWEBサイトから販売いたしますので、気になった方はぜひご注文ください！！

そんな“海に沈めたワイン”を飲んでみよう！

さて、そんな注目のワイン、実は深川ワインガーデンでも飲むことができるんです！今回ご紹介するのは赤ワイン「マスカットベリーA 赤 無ろ過」。日本を代表する黒ブドウの品種でもある山梨県産のマスカットベリーAを、先ほどご紹介した深川ワイナリー東京で醸造。華やかなベリーの香りと軽やかなタンニンで、バランスが良くマイルドな味わいに仕上がっています。下町で斬新なアイデアのもとに生まれた“海に沈めたワイン”、ぜひ一度、深川ワインガーデンで味わってみてはいかがでしょうか？
※ワインの種類は季節によって変わります。詳細はお電話か店頭にてお伺いください。